2012/02/29

リムーバー?[ローがとれます]

この怪しいスプレー缶。 
「ローがとれます」って? 
「ロー」って「蝋」? 
取り説を読むと、仏具などについた「ロー」を剥がすクリーナーらしい。 
この手のケミカル用品には詳しいつもりだったが 
「ローがとれます」って 
直球のネーミングにも関わらず用途が一瞬解らなかった。 
おそらく仏壇屋ぐらいにしか取扱いが無い為、見た事が無かったのだと思う。 

で1本試しに購入。 

何に使うかというと、スキーから垂れたワックスの除去。 
テーブルや床はスクレーパーの側面で取っていたけど 
ビンディングについたワックスやスクレーパーにこびりついたワックスを剥がすのにいいかなと?・・・・で 

使用時の写真が無くて申し訳ないが

使ってみると、これ凄いです。
どういう原理か解りませんが、リムーバーの様にワックスを溶かすのではなく
吹きかけると、固着したワックスが浮き固まった形状のまま「ペロッ」とはげます。


もっとリムーバーの様にワックスが溶解して粘つくかと思ったら、ホント「ペロッ」と行きます!


ビンディング等の複雑な形状に垂れたワックスは、今までスクレーパーで削る位しか方法が無かった。
※硬いワックスなら「ペロッ」ときれいに剥離するが、柔らかいワックスなど、粘ってキレイには剥がしきらなかった。大方無視だった。


イメージとしてはシールはがしスプレーに近いですが、床にポタポタ円形に固まったワックスが簡単に浮いてきて掃除機で吸えてしまいまう。※柔らかいワックスも硬いワックスも同様にパリパリの状態で「ペロッ」と剥げる。
ビンディングや、サイドウォールに付いたワックスもソールに付かない様にだけして、スプレーすると極端な話、自重で勝手にはげます。※もちろんタオルを使いますが・・拭くまでもなくはがれるので余分な液だけ拭き取る感じ。


吹き付けて除去した後は、シリコンオイル系のものが含まれているのか、ワックスも剥がれやすくなります。


もちろん、スキーのリムーバーの様な用途には使えませんが、
室内でワックスを塗った後の始末に困っている方、おすすめです。


ホントこれ!使えます。

2012/02/28

ビンディングの取り付け [追記]


ブログを始め、こんなニッチなネタでも見て頂いているようで、特に「ビンディングの取り付け」についてアクセスが多いので、少し追記したいと思う。

ネット上には様々な情報があがり、今回初めてビンディングの取り付けをする際も、色々な方のブログを参考に、中には質問をさせて頂いたりした。
※公の立場のメーカーやショップでは、
この手の内容は開示されていない。
おかげで初めてでもある程度精度では作業が出来た。

取り付け後、[ARMADA]は、ほぼ毎週乗る様にしていた。
おそらく一番ストレスになるであろうアイスバーンでの使用や、ちょっとしたクニックでのジャンプなどでも、トラブルは見受けられない。

※センター105mmの板ではどんなビンディングを付けてもエッジからビス位置が遠いため、
てこの原理でビスにかかる負担は大きい。
基礎板などのセンター80mm以下の板であればヒールピースのビス位置がエッジに近い為、
さほど大きなストレスは無いと思われる。

ただ、ウォークモードでの使用はまだ無い。
だから、ウォークモードのトゥーピースのみ(ビス5本)にストレスがかかった時にどうかは、正直まだ解らない。

ビンディング取り付けで一番のトラブルは、ビス抜けだ。
ただこれはショップでの取り付けで、初期トラブルとして起こる事はよほどの事が無い限りない。

取り付け時の処理が不足していたり誤っていたりした場合。使用しているうちに起こる場合がある。

ビスの固定時に防水液等の処理が適切に行われていない場合、いずれ水が入り心材を腐らせ、ビスが保持出来なくなる。

取り付けから何年かしてスキーのトップシートが剥離したりとか、中から膨らむパターンも同じで、
ショップ取り付けでも多いと聞く。
また、今回の[ARUMADA TST]のように心材が柔らかく、ビンディング下に金属プレートが無い場合、取り付けトルクが不十分な場合がある。
※ビスの保持が基本的にトップシートしか無い板は、
規定のドリルで穴をあけても所詮ABS樹脂の保持力しか無いので抜けやすい。

いずれの場合も初期段階で使用者がトラブルに気がつく事は出来ない。
使用者が気づけるのは明らかな取り付け位置のミス位であろう。

基本的にビストラブルは使用して症状が進行してからトラブルが現れるので、原因が取り付け時のミス、処理不足とは、なかなか解らない。※ましてや保証期間内に気がつける事は稀だ

今回は自分でやっている事なので、
作業の精度が足りない事はあっても処理不足という事は無い様に思う。

今回の取り付けは、防水液の代わりにエポキシを入れ、取り付けトルクも全て同じくらいには締切る事が出来た。
※ただ、最初は同じ様にトルクがかからないビスがあり、少し不安だったが、強く押し回す事で、スキーの心材の硬い部分に届いたのか、同一のトルクをかける事が出来た。

※心材が柔らかい木だったり、フォーム材だったりした場合、強く押し回しすぎると逆に山を壊し、空回りの原因にもなるので、ここらは本来は経験がモノをいう所だろう。

しかし、今回の取り付けでほぼ大丈夫と考えているが
唯一気になるのが、ビンディングとスキーの間に僅かな隙間がある事だ。※写真参照

もちろん、1mmにも満たない薄らと向こう側の光が通るといったレベルなのだが、おそらくビス穴の皿もみ(ネジをねじ込んだ際に膨らむ分をあらかじめ削り取っておく事。)が足りなかった事と、ビスを揉む時にビンディングの固定が不安定で真上から押し付け締める事が出来なかった。
※Baronの場合、トゥーピースが5本のビスで固定されるが、内2本はウォークモードに切り替えないとアクセス出来ない。

スキーとのクリアランスは、友人の[Duke16]と比較してもさほどクリアランスは変わらなかったので、樹脂ベースのビンディングではある程度は仕方が無い範囲かなと・・・・

このまま問題が無ければ良しとしたい所だが、ほぼ1ヶ月使用し、クリアランスが少し初期と比較すると狭くなっている気もするので、
※つまり使用により隙間が狭くなったという事はビスがもう少し締めれる事になるのだが、エポキシを入れている事もアリ、今固着しているなら増し締めも余りしたく無い。

シーズンオフにビス穴のコンディションを確認がてら、一度外し、皿もみをしなおし、
エポキシを再度入れて取り付け直してもいいかなと思う。

ただ、やってみて解ったが、スキーとの組み合わせによってメーカー指定どおりがベストな訳じゃない。
様々な板の構造を理解し、ビンディングとの組み合わせによるノウハウを持つ、信頼出来るショップがあるのであれば、まかせる方が良いと思うが、少なくとも自分で様々な「具合」が確認できる事は例えトラブルが生じても僕は納得出来る。

その辺りの痒いとこまでするなら自己責任で経験を積むしか無いと考えている。
今回はまあまあ上手くいったと思う。

あとは今度ハイクした時にトラブらなければね・・・・

2012/02/27

'11 REXXAM DATA97 保温対策#6


[REXXAM INNER]に「断熱ハルちゃん」を添付し、
いざゲレンデへ!
雨の後のゲレンデは予想に反しかなり寒く、
テストするには十分なコンディション。

入念にブーツを温めるも、やはり1時間もするとシェルも冷え、足が冷たくなる。
ただ、以前の様なしびれを伴う様な冷たさではない。

ただ、カイロの様な発熱体では無いので、貼った部分だけが冷たくないという様な事は無い。

今まで同様つま先は冷えるが、我慢出来ない冷たさでは無い。
※断熱ハルちゃん貼った部分だけ冷気を感じなくなるほどの効果は無いということだ。

ただ、つま先というのは足全体が冷えた結果、
末端の血管の少ないところに症状が出やすいだけかとも思うので
足全体、もしくは大きな血管のある甲の部分の断熱が出来ないと
効果を感じるのは難しいのかもしれない。

正直、素材的にはこれ以上無いくらいベストのものだったので、成果が少なかった事は残念だ。
この素材でラッピングする事は現実的には、構造的にもコスト的にも難しいので、
ひとまずこんなものかなとも思う。
後は、ラッピングで少々、圧迫感が強くなりすぎてもいるので、血行を良くする為にも少し厚みが出過ぎるところはもっと最小にして、スペースも取って行こうと思う。

また、何か新しい素材があればテストしようと思う。

2012/02/26

保温対策 [番外編:サーモインナー]


今期、躍起になって[REXXAM DATA]の保温対策をやってきたが、
「ヒーターインソール」制作でも解る様に以前履いていた[FORTE]の時から様々な対策を試みてきた。


実はサーモインナーも試した事がある。


今でこそ、純正のサーモインナーがあるが、その頃はまだ無かった?と思う。


ヤフオクに出ていた最もシンプルな二枚合わせのサーモインナーを自分で成形するつもりで手に入れた。

キッチンにあるオーブンを使おうとも思ったが、後々家庭不破に発展しても困るので別の方法を模索する。


最初トライしたのは「五右衛門風呂式」!
庭で大きなジップロックに入れたインナーを大きな鍋で煮てみた!
※ぐつぐつ煮立つ鍋にインナーを沈めるのが難しく、
鍋に触れてしまうとジップロックが溶け、インナーが浸水しあえなく失敗


次が「DIYサーモボックス」
ダンボール箱にインナーをつり下げ密閉し、ヒートガンを熱源にしてみた。
ただここで問題は、温度!


熱湯であれば水なので100度以上は行かないので、インナーが溶ける心配は要らない。


しかし,
ヒートガンの温風は100度で固定するする事が難しい。
※温度調整付きの高価なヒートガンを買えばよいのだが、この為に数M円出すのはちょっと、本末転倒だ。


結局高額なヒートガンは買えず、温度を計りながらやればいいか!と、制作に入る。 

前回、「五右衛門式」での作成に失敗しているので 
事前準備のツールは全部ある。新しく加わったのはヒートガンだけ。 
まずは、足にトゥーキャップ(二重)とくるぶしや軟骨の出ているところなどに事前にパッドを貼る。
その上からソックス! 

で、 

ヒートガンで加熱を始める。 
※書くと一行だが、頃合いが難しい。もちろんヒートガンも事前に温度を計っておき、実際の温度上昇がどれくらいなのかは確認しておいた。やはり安定した温度は難しい。 
インナーの中から加熱を始めた。 
※某サイトで紹介されていたのでそうしたが、これが失敗!何故かは後ほど・・・ 

そして外側も加熱するが、いっこうに変化が無い。 
というより、整形可能状態がどのような状態なのかが解らないので、手探り状態! 

予想では、オーブンなどで焼く場合、柔らかくなり、膨らみ、プラスチック臭がするとのことだったので、グニャグニャでパンケーキのようになるとものだと思っていたが、どうも、加熱が足りないのか、思うような柔らかさにはならない。 

それでも、局部的には膨らみ柔らかくはなってきたので、思い切ってインソールを突っ込み、なんとか足を入れブーツに突っ込んだ! 
※実際はブーツ形状になっているインナーと違い、ただの袋形状のインナーはインソールの位置すら、さだまらず、インナーをブーツに突っ込む事すら難しい。 

それでもなんとか、足を入れるがバックルがしまらない、思ったより加熱により膨らんでいるようだ。 
渾身の力で、ようやくバックルをしめ、履くも、モーレツに痛い!!! 
25.5の足を23位のブーツに突っ込んでいる感じ! 
※何度かフォーミングインナーを作った事があるが、その比じゃない!! 

何れくらい待てばいいのかも解らず、余りの痛さに10分に満たないくらいで脱いだ! 

とりあえず、袋状のインナーが履物のような形にはなった。 

このインナーは熱形成素材をただ二つ折りに縫い付けただけのシンプルな物。最近じゃスノボのブーツですらこのタイプは少ない。 
オーブンで数十分焼くタイプの為、外皮が熱に強く、内ばりは強く無いようで加熱に伴い剥離し、しわが寄ってしまった! 
これが最初に言ったミス!
※おそらく参考にしたブログは、足形に形成済みの物か、焼き直しだったのではないかと思う。 

それでも、右足も同じように作るが、内側の加熱が少ない分整形の度合いが甘い。 

整形後、パッド無しの足で履いてみるが、はけるには履けるが、数分も履いていられない感じ・・・ 

結局、今回のチャレンジも失敗・・・・ 

落ち着いて考えると、加熱不足は否めない。 
もう一度、加熱方法を一考し十分な加熱が出来れば 
幾らかましになると思うが、[FORTE]で厳しかったので、到底[DATA]で使用するのは無理がある。


※後日、このタイプのサーモインナーを[REXXAM]で使用している人がいたので、ちゃんと加熱出来れば使える可能性もあるが・・・・なんだかね〜 

2012/02/25

'11 REXXAM DATA97 保温対策#5


今シーズンの異常な寒さに対応するべく
['11 REXXAM DATA]にさまざまな保温対策(&フィッティング)を施してきたが#4での結果から大まかな方向性は絞れてきた。

結論的には「何(素材)でラッピングするか?」という事につきるのだが
※もちろんメーカーのインナーブーツが保温性向上のために
断熱性の高い素材で作ってくれれば問題ないのだが、
メーカーとしても上級者向けブーツに対し、「保温性能向上」というのは
逆にイメージが良く無いと思っているようだ。

スペースの限られるブーツ内では断熱性能のほか、薄く、柔軟で加工のしやすい物が望ましい。

そこで、
色々と探しては見るものの明らかに断熱をうたう素材というのはどうしても建築資材が多く、厚さや柔軟性の面でブーツに仕込むのは難しい。

そんなか、遮熱塗料のメーカーで面白い製品があったので急いで取り寄せた。

ー断熱ハルちゃんー
工事現場等で働く人のメットや靴などに貼り断熱することで、夏は涼しく、冬は暖かくする?と言うもの。
正確には発熱や冷却ではなく断熱する事で熱の移動を抑制するという、まさに今回のコンセプト通りの商品だ。※なんで今まで見つけられ無かったのか???
以前はスキーブーツ用などもあったようだが、現在は販売していない。

注文したのはヘルメット用で、
名詞サイズに切り出された断熱材が5枚入ったもの。
取り付け用の粘着シートも付いている。
イメージしていたより硬い素材で、表面は外壁材の様に凸凹していて、石膏を固めた様なマット感がある。
※柔らかくは無いが柔軟性はあり、
少し硬めのゴムの様な感じ。
厚みは1~1,5mmの表記どおり、
ソールのみに貼付けるなら何とか行けそうだ。
※これでラッピングは難しい


早速、先週加工した[REXXAM INNER]に追加加工する事に・・・・


■アルミ蒸着シートのラッピングを「ハルちゃん」2枚分の
スペースだけ切り取る。
※本当は底裏全体に貼りたいのだが、名刺5枚分しか無い為、つま先のみに・・・


■「ハルちゃん」を2枚貼付け、はみ出る分をカット。
※ゴムの様な弾力性はあるのでカットは容易。
ただし、今回はその断熱性能も未知数のため1足/2枚しか貼れない。
そのため若干つま先のみ厚みが増し、インナーブーツの底に高低差がつく事になる。これはフィッティングの面から考えるとNGだ。


今回の素材が効果があると確認されたら、全面に貼るなどして高さを揃える必要がある。


※いずれにしても今回断熱素材を貼るだけのスペースがブーツにあるのでやれるのだが、
本来であればタイトにセレクトしたブーツにそんなスペースは無いはずなので、インナーブーツに仕込む方法も考えないと、参考にならないかもしれない。
※この「ハルちゃん」の大きいものが手に入れば、インナーブーツの底ゴムを『ハルちゃん」にしてしまえば良いだろうと思う。REXXAMがこの素材を採用すればいい・・・?効果がハッキリしらプッシュするか・・・・


週末テストし来週には報告出来そうです。
※今日あたりから暖かくなっているようなので必要ないかもしれませんが・・・
今後もレーシングブーツは暖かくなる予定はなさそうなので来年の為にもね・・・対策しておかないと。

2012/02/24

エッジメンテナンス [ガイド&ファイル]


今所有のファイルガイドは、某有名レーシングショップのオリジナルで
88°(赤)と89°(青)。
クリップでファイルを止めて使うノーマルなヤツ? 
 ※主に88°がメインで89°の方は主にボーダーカッターとして使用している。

ファイルガイドって、なんで?と思うくらい高いが 
88°という中途半端な角度は、代用品が思いつかず仕方が無く購入。 

それ以前は「クンズマン」のローラータイプ、角度の調整がきくタイプのガイドを使っていた。 
※カービングがキツくてもファイルが正しく当たるようにファイルをしならせてセット出来る優れもの。 

そしてファイルは「北岡やすり」のスキーヤスリ。
ネーミングも、ホームページも・・・・なのだが。
このファイル!凄い!マジ切れる。
それまでホルメンやTOKOのファイルを使っていたが、比較にならない!
従来のものが削るイメージだとすると、「北岡やすり」は切れる!それに目がダレない。
※歯がまるまる感じが余りない。

やはり、ヤスリは切れないと、エッジ面が荒れる。実際、「北岡やすり」にしてから、180cmの板でも3ストローク位で済むので、エッジ面がぶれる事が少ない。

※切れないファイルだとストローク数が多くなり、どうしても面が揃わない感じがする。
※少し大げさだが、荒めのファイルで3ストロークだと、3本の金属糸しか出ない位切れる。

その上、ホルメン等が1本中目で¥4K位だと思うが「北岡やすり」はなんと、4本で¥5Kしなかったと思う。
このファイルを使う様になってから、エッジ研ぎの精度が間違いなく上がった。
※ただ面白い様に削れるので、やり過ぎは禁物だ。

ファイルに不満のある人や、これからエッジを弄りたいと考えている人には是非お進めする。
※慣れない人程よいヤスリが無いとチューン「UP」じゃなく「DOWN」になってしまうから。

今は主に使うファイルガイドはノーマルのタイプの88°。 
というのも以前クンズマンで88°にしたエッジを 
ノーマルガイドでファイルをあてると、面がそろわない?! 
つまり、ノーマルの88°とクンズマンの88°が違うという事だ。

※自分でエッジの角度をいじる時は、サイドエッジに赤ペンを塗り、
ファイルの当ったところと当らないところが 解る様にしている。

クンズマンのガイドで立てたスキーをノーマルの88°ガイドで当てると、
赤ペンのマーキングがキレイに筋で残った。
※サイドエッジ面のソール側が先に削れたので、クンズマンの方が角度が深いのだと思う。

それ以来、ノーマルをメインで使って統一している。 
昨年購入した某国産スキー虎Sも、メーカーのスペックはサイド88°とあるが、
ノーマルファイル88°をあてても面がそろわない??? 
まあ、ベースがフラットという条件の上での角度だから誤差があるのは当たり前だが、
本当の88°はどれ? 
※おそらく虎Sが正解なんだろうな~ (トリムマシンでの仕上げだからそれなりに精度はあるんじゃないかと思う。)

改めてスキーのエッジ角度ってかなり相対的な数字なんだろうと思う。

チューンショップでもサイドはガイドを使うけれど、
ベースはテープを2巻きで1°とか3巻で1.5°とか言うところは多い。
それでもバラツキが無ければ、その店の仕上げに対して統一すれば良いが、
複数スタッフのいる店だったり、店自体を変えたりしたら、違ってくるものなんじゃないかな、結局。

だから、自分の板はすべて良くも悪くも自分で同じ様にファイルを当てる事で、
一応均一のセットアップになっているはず・・・
※ベースは弄らないからソコが違えば違うのだけど。

2012/02/23

インソール [カスタムorプロパー]


少しスキーをかじった人ならば誰もが、スキーブーツが重要なマテリアルである事に異論は無いかと思う。
自分に合ったブーツを望むのは当然しごくの事だが、これがなかなか一筋縄では行かない。
スニーカーなどと違い、硬いプラスチックで出来た靴に足を入れるのだから、シンデレラのガラスの靴じゃないがピッタリ!
なんて事は基本的にあり得ない。
だからかスキーヤーは、たかだか中敷(インソール)といえどその重要性を知るが故に?高額な金額を出す事に抵抗が無い様にも思う。
スキーをやらない人でたかだか中敷が、¥1Mと言ったら普通はドン引きだ。
それでも有名ブーツチューンショップの信者も多く、わざわざ足を運び、チューン代:¥15Mなんてのも多い。
ブーツチューン(その多くはチューンではなくフィッティングだと思うのだが・・・)と言っても本当にチューンなのかフィッティングなのかは曖昧だ。

僕もREXXAMの前まではフォーミングしていたから、チューン「UP」だと信じて疑わなかったが、ブーツ代の他、インナーブーツ代、インソール代とかけて、「UP」したのはフット感と値段だった様にも思う。
※REXXAMが一番良いてフォーミングしなくなった訳でなく、この頃から各社、シェルの形状がずいぶん足の形状に近くなってきたのだと思う。今から思えば昔のブーツは長靴だった。
だからフォーミングしないと、自分の足はブーツに合わないと信じ込んでいた。
※長靴なんだから隙間をフォームで埋めないとフィットしなかった訳だ。

その頃から、インソールも作る様になり当時から「シダス」のカスタム(熱成形)モデルを使うのは
半ば当たり前と考えていた。
スキーショップもそれが当たり前といった風潮は今でも根強い。
確かに、自分の足の形状をプリントするのだからフィット感は増し、
シェルの中での足の納まりもある程度改善されるのは確かだ。
しかし、カントから骨格の左右差、バランスまでがインソールで治る?補正、矯正?
されるかの様な表現を多く見かける。
最近はあえてカスタムモデルはではなく、
プロパーモデル(正しい呼称かどうか解らないが)のモノを試している。
※写真の上からバランスプラス、バネ、オルソティックが形成済みのプロパーモデル。

というのも、「シダス」は我々のようなスキーヤーにはなじみ深いメーカーだが、作り手により、考え方も技術にもバラツキがアリ、出来上がりの善し悪しが個別のカスタムである以上、比較が出来ない。

それならば、いっそプロパーの方が最大公約数的な正しい形状をしているのでは無いかと考えた訳だ。
ブーツにしろ所詮、平均値からの形状でありどんなにサンプリングの数を増やしても平均値で作る以上はサンプリングされた人ですら合わない形状になるはずだ。
だから、シェルもフィティングの為に膨らましたり、削ったりというのは基本的にメーカーのデフォルトから外れる可能性がある。
なるだけブーツメーカーの設定した位置に足が収まる為にフィティングはするべきだが、インソール単体を自分の足にあわせてしまうのはブーツのデェフォルトから遠くなる場合もあるのでは?と思いだした為だ。

いくつか試しているインソールの個人的なインプレッション
※なかなかインソールのインプレッションて、比較する人がいないでしょ?参考まで・・・

■バランスプラスCF
今使用中のモノ。
今時のタイトなブーツ用なのか、最も薄く、小さい。ソール裏が完全にフラットなためブロック加工した時の様な硬さがある。
メーカーコンセプトらしい第6指の位置の骨を刺激する突起があるのだが、昨年はそこが異常に痛くなり履いていられなかった。
どういう訳か今年は全く問題なく履けている。
本々のブーツシェルの踵の大きさが[DATA]は小さく普通のインソールでは踵が収まらり切らないのだが、唯一これだけは踵が小さくきれいに収まる。かなりスキー専用と言える作りだ。
※[DATA]のノーマルインソールサイズに近い。
あまり土踏まずの立ち上がりも無くフィット感は薄い。
操作感は若干シビアなイメージ。

■Ba2ne[バネ]
一時期、皆川賢太郎が使用とのことで使い始めた。
普段の靴にも使ってみたが、足裏の疲労が少ない気がする。
ただスキーでの使用では何も変化を感じない・・痛くも痒くもない。
フィット感はあまり良い方でないと思う。
※僕の購入したものがスタンダードの為か少し足が滑る感じがする。
スキー用であれば表皮がスウェードなので良いかもしれない。
刺激が少ない分特徴も無いが、案外手堅い選択かもしれない。
本当に可もなく不可もなくといったインソール。

■オルソティック
余りメジャーじゃないが、個人的に一番注目のインソール。
主に普段履きで使用、当初かなり刺激の強いインソールだった。
とにかく土踏まずのアーチが高く、フィット感?圧迫感は強い。
これも当初、踵部分に痛みがでたが現在は一番心地よいインソール、
近く、スキー用に回そうかとも思っている。
見かけは一番チープだが、本々はスポーツ用というよりは、
医療用のものなで操作性より足裏の健全化に効果があるようだ。
※姿勢が良くなった気がする。

■シダス赤(熱成形)ブロック加工
ずいぶん昔に作ったもの、もちろん立位で制作したもので、作り方も思想も古い。ブロック加工していたので、当初痛くて土踏まず部分のブロックを削った覚えがある。
※今ではブロック加工しても土踏まず部分にアーチを作るのは当たり前となっているが・・・

■シダス青(熱成形)
3年前くらいまで使っていたものだが、現行のシダスと材料的には同じと思う。しかしブロックも無く、やたら左右が巻き込んでいるので、現在のブーツに入れると収まらず、キツい。
最近は土踏まずの縦のアーチ以外に、母指球と小指球を結ぶ横アーチを作るのが
インソールのスタンダードなのだが、今見てみると横アーチがいっさい無い。
やはり、コンセプトが古いのは否めない。

※その他にも、スキー用で無いモノも多く試したが、余りちゃんと研究されていないものも多く、使うに値しないただ底上げするためだけの様なものもあった。
※価格的にはあまり変わらないものもあるので、怖い話だ・・・・。

フィット感でいえばカスタムの方が高いとは思うが、古いインソールをそのまま違うメーカー、違うタイプの新しいブーツに使用するのは、適正な位置に足が入るとは余り思えない。
そのへんは、プロパーの方が流用が効くのではないかと思っている。

優秀な作り手の元で作ったカスタムインソールはプロパーよりも優れているが、曖昧な作りのカスタムインソールならばプロパーの方がまだマシじゃないかというのが今の考えだ。

2012/02/22

ワクシング#4 [激硬 ]


某マニア制作「激硬」WAX

今年はいわゆるベースワックスというものを大量に買い、
使っている事は以前も書いた。

それまでは、一応滑走ワックスと言われる、純パラフィンの「イエロー」「レッド」位をベースワックスとしていた。
その他、マツモトワックスの「アンチBB」やホルメンの「グリーン」の硬いワックスまでをオフシーズンにいれてベースとしていた。

さすがに、どこのメーカーでも「グリーン」や「ブルー」などは硬くアイロンの温度も高い、寒い小屋ではなかなか入る感じがしない。
それでも、ブランド品(ホルメン、SWIX、TOKO、ガリウム等)は寒い中でも何とか溶けるし、塗り難いが単品だけでも何とか作業出来る。
※他の温度帯のワックスと混ぜずに単品で使用するという事。

その中でも、今、手持ちのワックスの中でダントツで「激硬」のものがある。
今まで、手にしたワックスで間違いなく一番硬い。それはブランド品ではなく、ガレージメーカー、プライベートメーカー?のワックスだ。

以前、その筋では有名なワックスマニアの方から分けて頂いたワックスで、その方がご自分で工業用パラフィンをセレクトし作られたようだ。僕が分けて頂いたのはベースワックスとして使う純パラのモノで「ミディアム」と「ハード」の2種類を分けて頂いたのだが、どちらもブランド品と比べると硬めなのだが、この「ハード」が、尋常じゃないくらい硬い!

WAXを垂らした様子
見て頂ければ解る様に、板にたらした先から剥離し・・・・
※僕は「ポタポタ」と垂らさず、「ツ~」と線で垂らすのだが・・・
ワックスが反り返かえってしまい、そのままではアイロンをかけようとしても、パラパラと落ちてしまう。
もちろん溶ける温度も高い為、ソールの上でアイロンを溶けるまでゆっくり動かすという訳にも行かない。
そのため、この「激硬」ワックス、主に夏場の気温の高い時期に入れていた。
※夏のワクシングについてはそのうち書こうと思う。


テムポの「激柔」ベースワックス
それでも、今年の様にシーズン半ばで新車(板)を手に入れた時は、入れる事が出来ない。
※現にARMADA TSTは、「激柔」テムポのベースワックス位しか入っていない。

※もちろんトップワックスは別でかけて、ナノムワックス(液体ワックスメーカーのナノワックスじゃなく)のベースも2回程入れてはいる。

それでも、今年の様に気温も、雪温も低く、新雪が多いと、柔らかいワックスではしぶい。
やはり、フッ素の有無より硬いワックスの方が明らかに滑る。

深くは浸透しないまでも、ソールを少しでも硬くしたい。
そこで、硬いワックスと柔らかいワックスを一緒に溶かし、とりあえずソール面で剥離する事を防ぐのだが、驚いた事に溶解温度があまりに違うため、混ざらない!
柔らかいワックスは液状化するが、硬い方はその液状化したワックスの中で白濁するだけで、完全に溶けるまで行かない。

余り高温のアイロンをあてたままは嫌なので、ある程度であきらめるのだが、
冷えた後スクレーピングすると、もちろん「シュルル~」とは剥けず、「バリバリ」と粉末状にしか剥げない。
※あまりに硬いのですこしアイロンをかけ直してから削ったりするが、それでもストレスだ。

ただこの「激硬」ワックス、入れば光沢、滑走性共に具合が良い。
ただ、かける時はかなりストレス。

このワックスの制作者はサーモバック的なモノもご自分で作る方で、
十分にスキーを温める事がワックスの浸透に大きく影響する事を解いていた。
僕のワクシングの考え方はこの人の影響が強い。
もう少しチューンスペースが広ければ、僕もペネレーションヒータ、ワックスフィーチャーなり作りたいのだが・・・・